2018年12月25日火曜日

第114回「グルーヴって何だろう?」

こんにちは、りざーどです。
今回はよく使うけども実際にはしっかりとした認識のない
何となくワードナンバー1の【グルーヴ】という言葉について考えてみましょうw
おそらく【ノリ】とか【雰囲気】というニュアンスで使われる事が多いと思います。
それでは私なりの考え方とかをまとめていきます。

まず楽器について考えます。
生楽器と電子楽器があります。それぞれの特徴から考えを進めていきましょう。

生楽器
①チューニングが必要
②クォンタイズされていない
③全ての音の強弱が違う
この辺りが生楽器の特徴かな?と。
そしてこれが電子楽器の特徴と結構真逆な部分になっていると思います。

まず、①のチューニングが必要
ギターがとくに顕著だと思いますが、生楽器は基本的に音の調整が必要なものが多いと思います。ピアノの調律であったり。
ドとレの間に聴きとれるかは別として、実際には無限の音の違いがあるはずです。
そして、人がチューニングを行うのだから、完全な音階にはならず僅かな誤差が生まれるのではないか?
それが機械では一定である事の多い音階との違いとなり、生楽器のグルーヴになっているのではないだろうか?

そして、②のクォンタイズされていない
打ち込みの場合は自ら選んで行ったりリアルタイム録音でない場合はクォンタイズされている事がほとんどでしょう。つまりグリッド化されたマス目に音が整然と配置されている状態です。4つ打ちのドラムとかはその完全なる配置が気持ちいい部分もありますが、生楽器の場合人の演奏なのでタイミングが常に完全ではありません。ドラムで僅かにもたったり、走ったりというタイミングのムラがグルーヴを生んでいると思います。
もちろん1音だけでなくメロディーで曲が構成されるわけですから、音階移動のタイミングについても少しづつムラが生まれたりするわけです。

そして③全ての音の強弱が違う
②で挙げた点と近いですが、勿論全ての音が生楽器だと強弱に変化が生まれています。

さて、ここまで進めてみて【生楽器すげぇな!】となるかもしれませんね。しかし、タイミングも強弱もチューニングもバラバラでは曲になるでしょうか?w
まぁダメですよねw
【優れた演奏者が限りなく正確なものを求め、その中で生まれるムラ】が生楽器の生み出すグルーヴの正体だと思います。
それは、長年磨き続けてきたテクニックであったり多くの経験がないと難しい部分が多いでしょう。あと、才能とかorz

そしてこの記事をご覧頂いている方はDTMの人ばかりと思います。
ここまでで「もう分かった」という方も多いでしょう。
つまり
【打ち込みでグルーヴ感を出す為に、クォンタイズをメインに使いながらも僅かなムラ等を意図的に作れば良い】という事です。まぁこれが難しいのですがw

人(演奏者)は機械的な正確さを求め、機械(DTM)はムラを求める。
それぞれが互いの方向に向かうという感じですね。そこからグルーヴが生まれる。

テレビのカラオケ王みたいな番組ではカラオケマシンで正確な点をとる為に正確なタイミング、音階で歌う事で点数を競ってたり、そしてボーカロイドを使う人はよりリアルを求めるように強弱とか細かな調教をして機械らしさを減らすようなw

さてDTMのクォンタイズについては、以前私が記事にした【部分的にクォンタイズを切ってドラムを配置する】みたいな事であったり、良く聞く話ですが打ち込んだドラム1音1音の位置とベロシティを変更するというのがありますね。②と③。
シンセのアタックタイムを他の音とずらして全部の音が小節ド頭に一斉に鳴らないようにするであったり。
①についてはEDMとかで聴く音とかは1音でも音の最後が上がるものとか下がるものというように一定の音でないものもあるので、そういう部分がグルーヴ感を作るようにしているのかな?(KORG Gadgetのシンセとかもそういうの多いですね)
あとは、エフェクトのサイドチェインとか、TB-303のアシッドサウンドのような音も音の変化にツマミをいじるというアナログな部分があるのでグルーヴ感を出す要因になっていると思います。

これを全部意識してグルーヴのある曲を作ろうとしたら、多分出来ませんw
あくまで考察(もしくは妄想)なのでw
ただこの記事を読んだ方の何かしら潜在意識に働かせる事が出来ればなぁw

あと、生楽器の中で【声(ボーカル)】というのもありますね。
機械的なハウストラックにソウル系ボーカルが乗っててカッコイイ曲みたいな。
私もよく使うオートチューンはボーカルの生音らしい音階の変化を無理に音階的にクォンタイズ化(?)させるようなものなのでこれもグルーヴ感を出すのに手っ取り早いんだろうなと今気づきましたw歌下手でもごまかせるしw

もちろん全てクォンタイズ化された機械的な曲がダメとかいうわけではありませんよ。私自身もどちらかというとそっち寄りですから。ボタン一つで全ての音が機械的に動き出すというのがやっぱり好きではあるのでw

今回はグルーヴについて考えるという内容でしたが、いかがだったでしょうか?
これを全部やるのは難しいし何か1部分だけこだわってみて作ってみるのはどうでしょうか?





2018年12月24日月曜日

第113回「KORG Gadgetアップデート」【KORG Gadget】

こんにちは、りざーどです。
先日コルガジェの新しいアップデートが来ました。
今回のアップデートでver3.7.2となります。

内容としましては
・KORG Moduleの「Organ & Clav Collection」に対応。
・スタンダード・MIDI・ファイルのインポート改善。
・全画面表示時のトランスポート・コントロールに対応(iPhone4s除く)
・Allinhoopaの提供を終了。
・その他いくつかの不具合修正

となっています。
KORG Moduleもアップデート(ver2.7.2)が入り、追加音源「Organ & Clav Collection」が購入出来るようになりました。KORG Module PREMIER Vintage Organ購入者は無償で利用出来るそうです。

今回のアップデートで大きな部分と言えば、Allihoopaサービスの終了に伴い連携が出来なくなるという点ですね。1月17日にAllihoopaのサービスが終了との事で、それに合わせたアップデートという事です。
つまりギリギリまでAllihoopaを使いたいという方は
【まだアップデートしなくていいかも】
プロジェクトファイルのバックアップは「Mixtape」というものから行う事が可能だそうです。
詳しくはくらんけさんの記事をご確認下さい。

個人的にはそろそろ新しいガジェットでも欲しいなぁと思っているんですがw
アリフーパ終了後の新しい作曲家どうしの繋がりを作るものも出て来るといいですね。